どの資料に、どう書かれているか。
参考文献を並べるだけでなく、説明と根拠の対応をたどれることを大切にしています。
刊本、翻訳、再話。読む資料は違います。
資料を直接読めたことと、伝承が最初に語られた形を確認できたことは同じではありません。実際の記事では、次のように読み分けています。
セルキー:刊本に記録された一つの話
Wastnessの皮と帰還は、Dennisonの1893年刊本の紙面を確認した解説です。同じ皮の話でもCampbellのNorth Uistとは隠し場所や帰還の記述が異なります。刊本の確認は、採集手稿や語り手本人の証言の確認までを意味しません。Sandayの恩返しは別の話で、記事では現代の地域案内を参照しています。
八岐大蛇:原典と、日本語訳の版
古事記・日本書紀・地名の読み分けでは、武田祐吉訳の『古事記』と大学の神名解説を使っています。『古事記』の成立年と、実際に参照した近代の訳本の出版年を分け、翻訳者の説明を物語の訳文と混ぜません。
タニファ:現代の解説と、作者の再話
ウェリントンの港の物語では、Te Araの専門解説とWiremu Graceの再話を比較しています。二体が進む道や座礁の筋の違いを残し、両者を合わせて一つの共通設定にしません。再話を直接読んでも、古い採集記録やすべての地域の伝承を確認したことにはなりません。
本文から出典へ、出典から本文へ。
- 本文の節末にある出典リンクから、その節で使った資料へ進みます。
- 資料名・版・参照箇所・確認日を読み、何を根拠にした説明かを確認します。外部の資料へ進む場合も、リンク先が全巻の入口か特定の箇所かは参照箇所の説明を手がかりにします。
- 出典欄の「この資料を使う本文」から対応する節へ戻れます。同じ資料を複数の節で使う場合は、節ごとに戻り先を示します。
リンク先が閲覧できない場合、検索結果や書誌だけで本文を確認済みにはしません。記事で確認できた範囲と未確認の範囲を分けて示します。
調査で優先する資料
原典や一次資料、大学・博物館・研究機関の資料、専門書を優先します。一般解説は調査の入口として使用する場合がありますが、それだけで記事の主要な主張を成立させません。AIが提示した書名やURLも実際に確認します。
原典と、使用した版・翻訳
記事には資料名と参照箇所、実際に使用した版や翻訳、確認日を記載します。原典が成立した時期と、近代の翻訳が出版された年は異なる情報です。英訳を参照した解説を、古語原文の直接読解として表示しません。
節ごとの出典
本文の節末から、対応する参考資料へ移動できます。資料中の記述、地域・時代の別伝承、編集上の比較や考え方を区別します。資料にない説明を、出典リンクだけで裏付けられたように見せません。
古い翻訳との付き合い方
公開されている古い翻訳は参照しやすい一方、表記や解釈が現在の研究と異なる場合があります。使用した翻訳を明示し、それだけから広い文化の全体像を断定しません。必要に応じて別の資料と照合し、記事の範囲と限界を示します。
不明なことは、不明のまま
最古の確認例と、本当の起源は同じではありません。資料から確認できない年代、数値、伝播経路は推測で埋めず、分からない範囲として説明します。似た姿があることだけで、同一の起源や文化的影響を断定しません。
引用・図版と訂正
本文は独自の日本語解説を基本とし、引用や資料画像の掲載では個別の利用条件を確認します。参考資料へのリンクがあることと、図版の転載が許されることは別です。誤りを修正した際は記事に訂正履歴を残します。