
資料と物語の案内
資料から、物語をたどる。
狼、海の大蛇、八本脚の馬、世界樹の根をかじる存在。似た不思議な姿でも、北欧の物語で担う役割は一つではありません。この展示では、誰と関わり、どこにいて、何が起きるかを入口に四つの存在を読みます。
各記事は散文のエッダと詩のエッダの古い英訳を参照し、使用した節・詩節を示しています。散文は出来事をまとまった物語として説明し、詩は短い表現で場面を伝えることがあります。ひとつの統一設定へまとめず、記述のある資料へ戻れる構成を選びました。
地域の「北欧・ゲルマン」は図鑑の分類上の入口です。現在の四記事はエッダの参照箇所を中心とし、ゲルマン語圏の全地域・時代の伝承を代表するものではありません。画像も、資料にある特徴と制作上の想像を分けた再構成です。
JORMUNGANDR
ヨルムンガンド
ヨルムンガンドは、北欧神話で人間の世界を囲む海にすむ大蛇です。『ギュルヴィたぶらかし』ではロキとアングルボザの子で、自分の尾をくわえて世界を取り巻きます。トールとの釣りの物語と、終末の戦いに登場します。
SLEIPNIR
スレイプニル
スレイプニルは、北欧神話でオーディンの馬とされる八本脚の馬です。『ギュルヴィたぶらかし』ではロキが産んだ灰色の子馬として語られ、バルドルを取り戻しに向かうヘルモーズもこの馬に乗ります。怪物退治の相手ではなく、旅を支える存在です。
NIDHOGG
ニーズヘッグ
ニーズヘッグは、北欧神話で世界樹ユグドラシルの下をかじる存在です。『グリームニルの歌』と『ギュルヴィたぶらかし』では根に関わり、『巫女の予言』には死者との関わりや飛ぶ姿も現れます。一つの場面だけでは全体像を決められません。